大企業とベンチャーについて、会社の規模だけを比べていても、本質的な違いは何も見えてこないと思います。

大企業で働くことは、超豪華客船の乗組員になるようなもの。船が沈没する心配は少ないけれど、自分で行き先を決めることもできないし、船長の顔さえよくわからない。そして自分の頑張りに関係なく、船は一定のスピードで進んでいきます。自分がいなくても会社は回っていく。それが大企業というシステムなのです。
一方、ベンチャーは小舟やボートのようなものです。いつ沈むかわかりませんし、実際に沈んでしまう船もたくさんあります。良くも悪くもスリル満点です。
ただ、ベンチャーという小舟が沈むかどうかは、自分(あなた)の努力次第で決まります。船の行き先を決めるのも自分なら、実際に船を動かすのも自分。また、船長や他の乗組員の顔もよく見えるし、「仕事ってなんだろう」なんて考えるヒマなど、どこにもありません。
要するに「自分がいなくても会社は回る」大企業に対して、ベンチャーでは「自分がいないと会社が回らない」のです。
くり返しになりますが、大企業とベンチャーを分ける境界線は、会社の規模ではありません。従業員一人ひとりに与えられた役割や責任感の大きさ、そして仕事のやりがいの大きさが違うのです。
だからわたしは、大企業とベンチャーのどちらが面白いかと聞かれれば、迷うことなくベンチャーだと答えます。成功も失敗もダイレクトに響いてくるし、実際に働いているんだという手応えが、大手とはまったく違うのです。
ベンチャーには「営業とはこういうものだ」とか「経理とはこういうものだ」といった型やルールがありません。ゼロベースから自分でルールをつくり、自分でルールを書き換えていくことができます。面倒な社内手続きも簡素化できるし、理不尽な社内ルールを押しつけられることもない。これもベンチャーならではの魅力でしょう。




