まず白状しておくと、20代の一時期、私は完全な資格マニア(笑)でした。

中小企業診断士からイベント業務管理者、そしてカラーコーディネーターまで、一貫性のない資格を7〜8つも取得し、そうすることで自分に何かが起きると思っていました。
しかし、いくら資格を取っていったところで目の前の現実はなにも変わりません。せいぜい履歴書の資格欄が賑やかになった程度で、肝心の「自分」はなにも変わっていなかったのです。
もちろん、取るだけで人生が変わるような資格はあります。医者(医師国家試験)や弁護士(司法試験)などであれば、合格によって人生は一変するでしょう。その代わり、合格するには生活のすべて、青春のすべてを投げ打つくらいの猛勉強が必要です。
ところが、当時の私が取った資格といえば、仕事の片手間に数ヶ月も勉強すれば合格できるレベルのものばかり。そんなハードルの低い資格で、人生が変わるわけがありません。
転職もこれとまったく同じです。
もし「転職すれば人生が変わる。転職先の会社が自分を変えてくれる」と思っているのなら、それは大きな間違い。資格がなにも変えてくれないように、会社だってなにひとつ変えてくれません。
じゃあ、転職する意味はあるのか?
あります。自分の「強み」をよりダイレクトな形で発揮したいと思い、またその会社がそれを実現させてくれるのであれば、転職は非常に有効な手段になります。
資格も転職もただの「手段」なのです。これを「目的」と混同すると、とんだ遠回りをすることになります。
「○○という自分の人生の目標を達成するため、△△の資格を取った」。こんな明確な理由で取得した資格なら、大歓迎です。一方、なんとなく資格を取っただけという人には、面接の場で正直に「とりあえず不安だったから取りました」と言ってほしい。これはその人の素直さを測るモノサシにもなります。




