• 安田秀一(やすだしゅういち)
    株式会社ドーム
    代表取締役兼CEO
    1992年、法政大学文学部卒業。高校・大学とアメリカンフットボール部で主将を務め、大学全日本代表チームでも主将を務める。卒業後は三菱商事入社。1996年に同社を退社後、有限会社ドーム(翌年に株式会社化)を設立。現在に至る。

    <会社概要>
    株式会社ドーム

    スポーツアパレル、スポーツサプリメント、スポーツメディカルの3事業を展開。 特にスポーツアパレルの「アンダーアーマー」ブランド製品は、阿部慎之助選手(巨人)、福留孝介選手(シカゴカブス)など多くのアスリートが愛用している。
    http://www.domecorp.com/
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アドバイザー・安田秀一 なぜ大手商社を辞めてまで起業を?
 僕の学生時代から就職した当時は、ちょうどバブルの全盛期でした。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という言葉が、真顔で語られていた時代です。
学生時代に感じた違和感を解決したかった
 一方、僕は高校・大学とアメフトをやっていたのですが、スポーツの環境だけを比べるなら、とても「ジャパン・アズ・ナンバーワン」なんて言葉は出てきませんでした。むしろ、日本のスポーツ文化の貧しさを痛感させられることの連続だったのです。
 たとえば大学3年のころ、ハワイ大学の合宿に参加しました。そこで見たグラウンドの設備、ポジション別のミーティングルームやウエイトルームの環境は、すべてが想像を絶するレベルで、しかも指導してくれるコーチたちは全員がプロ。その実力から指導法まで、目からウロコの連続でした。
 ハワイ大は、お世辞にも大きな大学とはいえませんし、アメフトが強いわけでもありません。一方、僕のいた大学は日本でも有数の大きな大学で、スポーツにも力を入れています。それなのに、ここまで環境が違うのです。
 日本は決して豊かな国ではない、この環境をなんとか変えたい。20歳の学生ながら、そんな想いが芽生えました。
 そして結局、このとき感じた違和感を忘れることができず、どうにか解決したいと思って起業に至ったのだと思います。
 だから、これはキレイ事ではなく、「お金儲けがしたい」とか「この市場は成長する」とか、そんな損得勘定はゼロだったと断言できますね。ただ単純に「いい商品を選手たちに届けたい」という想いだけでした。
 ベンチャー企業を起ち上げたというより、学生時代に感じた「違和感」と「想い」のために、自営業を始めたという感覚です。

●伝えたい想い
おいしいラーメン屋さんを見つけたら、思わず友達に教えたくなりますよね? 僕が商売を始め、「アンダーアーマー」ブランドのウェアを取り扱うようになったのも、基本はこれと同じです。いい商品に出会って、思わず「こんなにすごい商品があるぞ」とみんなに広めたくなっただけ。人として、ごく自然な気持が現在につながっています。